ブラック薬局 - 薬剤師求人キャリアコラム -
転職時にブラック調剤薬局か見極める5つのチェックポイント
ブラック企業って、いったい何なの？
「 転職を考えているけど、ブラック薬局だけは絶対に避けたい！ 」
「 でも、事前にどうやってブラック薬局かどうかを見分ければいいの？ 」
今回は、そんな悩みを抱えている薬剤師さんの為に、ブラック薬局かどうかを見極めるためのチェックポイントをお伝えしていきます。
最近、ブラック企業やブラック薬局といった言葉を耳にしたことがあるという人も多いと思いますが、実は、何をもってブラック企業やブラック薬局と定義するか、といったものは明確に定められてはいません。ですが、多くの人は、ブラックと聞くと、「法律違反」「危ない」「働きたくない」といった非常に悪いイメージを抱かれると思います。
まず、薬剤師が考えるブラック薬局とはどのようなものかを見ていきましょう。
・労働基準法を守らない（違法な長時間労働・サービス残業の強要等）
・薬事法等に違反している
・処方箋の枚数が多いのに一人薬剤師の店舗が多い、人がいつもぎりぎり
・調剤報酬を不正に請求している
・医療事務によるピッキングが常態化している
・セクハラやパワハラ、いじめ等
上記のようなものが挙げられますが、これ以外にも、経営者や管理者のモラルの欠如によって様々な問題がブラック薬局では起こっています。いずれにしても、企業や経営者の私利私欲を優先して、薬剤師や社員を蔑ろにしたり、法律を無視するような企業で働くことは絶対に避けなければなりません。
しかし、こういったブラック薬局は、悪い噂や口コミが広まって淘汰されていってもよさそうなものなのに、あまり減ったという話は聞きません。それどころか、私個人の印象としては、ブラック薬局の被害者というのは増え続けているとさえ感じています。
ブラック薬局の被害者が、減らない理由とは？
何故、こんなにもブラック薬局が蔓延し、被害者が増え続けているのでしょうか？
その理由は一つ。
それは、入社して実際に働いてみるまで、そこがブラック薬局だと分からないからです。
どれだけ法律に違反していても・・・
どれだけ長時間働かせられていても・・・
どれだけ休憩や休日を減らされていても・・・
どれだけ職場内の人間関係が悪くても・・・
どれだけ離職率が高くても・・・
どれだけ経営者や管理者のモラルや経営感覚に問題があったとしても・・・
第三者が、すぐにブラックだと気付くことは非常に難しいのです。
ブラック薬局を見極める５つのチェックポイント
では、ブラック薬局の被害者にならない為にはどうすればいいか。どこを見ればブラック薬局だと判断できるのか。100%とは言いませんが、高い確率でブラック薬局かどうかを判断できるポイントを挙げておきますので、面接や薬局見学の際には是非参考にしてください。
１．職場は整理整頓されているか
職場の乱れは心の乱れとも言います。
薬剤師や事務員を酷使したり、過剰に利益を優先しているような職場は、そこで働く人の心に余裕はなく、整理整頓が行き届いていないことが多いです。薬はきちんと管理されているか、設備は綺麗に使用されているか、備品が散乱したりしていないかをチェックしましょう。
但し、複数の店舗を経営しているような薬局の場合、面接や見学用として綺麗に整理整頓された店舗を用意していることがあります。出来るだけ、実際に働くことになる職場を見せてもらうようにしましょう。必要以上に拒むようだと少し怪しいかもしれません。
２．薬局の規模や経営状況と比較して設備は古くないか
複数の薬局を経営していて経営状況も良さそうなのに、いつまでも古い設備を使い続けている薬局があります。これは、一概には言えませんが、その経営者は、薬局で働く薬剤師や事務員の働き易さよりも、利益やコストを重視している可能性があります。
「 社員よりもお金が大事・・・ 」
と、考える経営者の下で働いても良い事はないというのはお分かりでしょう。但し、１と同じように、面接や見学用の店舗だけには最新の設備を完備しているところもあるようですので、充分に注意してください。
３．職場内の雰囲気が暗くないか
まず、面接や薬局見学時に挨拶がきちんとされているかどうか、そこで働いている人同士のコミュニケーションは良好かどうかをチェックしましょう。少し見ただけで判断するのは難しいかもしれませんが、職場内の人間関係が悪かったり、不満を抱えたまま仕事をしているのは簡単に隠せるものではありません。表情や会話等を出来るだけチェックしてください。
また、何らかの理由を付けて、改めて職場を訪問するのは非常に有効です。
経営者や管理者の不在時には、そこで働く人の本音が見れる可能性が高くなります。
４．過剰なセールストークをしていないか
当然ですが、ブラック薬局は離職率も高く、慢性的に薬剤師不足のところが多いです。
よって、なんとかして面接希望者や薬局見学者を引き込もうと、あの手この手で誘いを掛けてきたり、他の薬局の面接を受けさせないように決断を急がせてきます。相場と比較してもとても考えられないような給料を提示してきたり、時には、たいした実績もないような薬剤師に対してでも、いきなり管理薬剤師の待遇を提示してきたりすることもあるようです。
しかし、普通ではあり得ないような条件を提示してくる場合には注意が必要です。
入社前に提示した条件と、実際に入社した後の条件が違うと抗議されても平気でいられるのがブラック薬局なのです。いくら良い条件だからといって安易に鵜呑みにせず、慎重に行動してください。
５．経営者の方針をしっかりと理解できるか
その薬局がブラックかどうかは、経営者の方針によって決まります。
経営者のモラルが欠如していたり、経営感覚が普通ではなかったりすると、それはそのまま薬剤師や事務員への待遇に繋がってくるのです。その為には、事前に出来る限りの情報を集めることが重要です。
例えば、薬局のホームページに記載されている内容が現実に沿っているか、患者さんや出入り業者の評判はどうか、ネット上の評判はどうかといった情報を得るだけでも参考になるものがあるかもしれません。納得出来ないところや不審な点があれば、面接や見学時に社長に直接聞くのも手です。少しの労力を惜しんで、後悔しないようにしましょう。
ブラック薬局は、辞めるのも一苦労・・・
上記５つのチェックポイントは参考になりましたでしょうか？
転職を考えている人の中には、
「薬剤師は売り手市場だから失敗しても大丈夫。また、転職すればいいだけ」
と楽観的に考えている人もいます。しかし、ブラック薬局に就職してしまった場合、そう簡単に事が運ぶとは限りません。「辞めたい」と言ったとしても、何かと理由を付けて簡単に辞めさせてくれないことも多いのです。
ブラック薬局の被害に遭わない為には、何よりもブラック薬局に就職しないこと。
これだけは覚えておいてください。
ピンバック: 薬剤師が職場見学で、注意すべき５つのチェックポイント＋α | 薬剤師求人キャリアコラム
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